
・リボサンド ( 特許取得 )
ゴルフ場のグリーンから発想は始まり、葺き替えた瓦を再利用したサステナビリティなリボサンド。
住宅の外構・ビル屋上緑化などあらゆるシーンで環境緑化に貢献させて頂いております。

リボサンド含水量の評価
多用途展開のためリボサンドの含水量について調べます。含水量とは、リボサンド粒子の周りに付着する水とリボサンド粒子の内部に侵入する水の合計とします。
まずは、両方の水の総量を、水分計を用いて調べます。
- 実験方法
各種大きさのリボサンドを水(脱イオン水)に浸漬し、リボサンド中に存在する気孔(open pre)に水を導入します。3 日室温で静置後、湿潤したリボサンドをふるいの上に移動し、余剰な水を取り除きました。上記処理により、リボサンドが保水できない水分が、ふるいの下から排出されます。得られたリボサンド湿潤体を、赤外線水分計(MOC-120H) を用いて、水分率を測定し、含水量を評価しました。
リボサンド | 含水量 ( mass % ) |
1003 | 37.8 |
1510 | 34.4 |
2515 | 28.8 |
3525 | 24.9 |
- 実験結果(結果の説明)
粒子径の一番大きな3525の含水量は、リボサンド湿潤体100gを乾燥させ、24.9gの重量減少となったことから、含水量24.9mass%としました。乾燥後のリボサンドの重量は、75.1gとなりました。
・リボサンドの大きさと含水量との相関粒子の周りに付着していた水と、粒子の内部に侵入していた水の総量が含水量となります。リボサンドの粒子径が小さくなると、含水量が高くなる傾向を示しました。粒子径が小さくなると、粒子の表面積が増大します。その結果、粒子表面に保持される水分が増加するため、粒子の小さいリボサンドの含水量が多くなる傾向を示したと考察されます。
- 実験結果
気孔率, (vol%) | 吸水率(%) | |
瓦の破片 | 22.1 | 11.3 ←気孔円部の水分 |
リボサンド中に含まれる気孔が含水量に与える影響
リボサンドは、一般的な砂利(緻密質)と異なり、内部に気孔を有する多孔質な材料です。この気孔が、高い含水量を示す要因と推察されます。 そこで、材料中に含まれる気孔の量について評価しました。- 実験方法
評価しました。
※水中重量法の参考JISJIS R1634 ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法
※JIS R2205 耐火れんがの見掛気孔率 ・ 吸水率·比重の測定方法

実験結果からリボサンドは、外構の用途に適した材料!
リボサンドは、瓦を粉砕して得られることから、多孔質です。リボサンドの含水量は、粒子径が小さくなるに従い高い値を示しました。
粒子径の大きなリボサンド3525の含水量は、約25%でした。リボサンド前駆体である瓦の破片を分析した結果、平均気孔率が22.1% 、吸水率11.1%でした。含水させたリボサンド3525の水の1/3が気孔内部に、2/3が粒子表面に存在することが分かりました。リボサンド3525は、材料中に存在する気孔により、緻密質な材料と比較して、約1.5倍大きな含水量を示すことが分かりました。
以上のことから、リボサンドは他の緻密な材料と比較して、水分を保持できる能力が高く、水分の保持が求められる外構の用途に適した材料と考えられます。

芝の育成状況の比較
リボサンド、天然砂の2種類を用いて実際に芝生を育成した比較写真です。 植え付け後1年後のデータですが、リボサンドのほうが大きく根が発達し、青々とした芝生が生えているのがわかります。

地中水分量・地中温度の比較
本来グリーンに使用されている芝は、高温多湿に耐え日本の気候に適している種ですが、近年の猛暑では深刻なダメージを受け、芝生が枯れてしまうというゴルフ場も見受けられました。 リボサンドが持つ高い排水性と保水性は、地中の水分を保ち、温度を下げる効果が得られますので、猛暑の影響を受けにくく、健康な芝を育成することが出来ます。
ReboSand製造設備


DATA
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リボサンド、天然砂の2種類の試験で透水試験、保水性試験、粒度試験を行いました。リボサンドの排水能力は天然砂と同等以上であり、更に保水能力も天然砂の1.5倍の能力があることが判明しました。
滋賀県立大学 岩間准教授より